猫犯罪白書03

 猫飼いは、けっして外出前に振り返ってはならない・・・

それは猫を飼っている者の不文律のはずである。
しかし、ふと視線を感じて振り向いた瞬間、
小首をかしげた猫と目が合ってしまおうものならば、

「遊びたい→抱っこして→頭なでて→少しニボシも
ほしい→ひざの上で寝たい」

と、猫の要求を一瞬のうちに、理解してしまうのである。
これはまさに猫による「マインドコントロール」が成立している例であり、
飼い主は抗うすべもなく猫の要求に応えてしまうのである。

そしてその瞬間に、飼い主の遅刻は決まったようなものであり、

「今日も遅刻か→なに考えてるんだ→猫が可愛かったなんて
言い訳になるか→この給料ドロボー!」

と上司に叱られる運命も決定づけられてしまうのである。

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